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日本人と外国人が入り交じる職場で働いている外資系社会人の頭の中。Twitter: @gaishibija

よく考えるとものすごくやばいベネッセのマーケティング〜その2〜

前回に引き続いて、ベネッセのマーケティングについて

まとめていきたいと思います。

 

前回の記事:

よく考えるとものすごくやばいベネッセのマーケティング〜その1〜 - BijaBlog

 

 

前回記事に書いたように、広告およびマーケティングに

必要な要素というのは、つまるところ下記3点に集約されます。

 

1. 適切なタイミング

2. 適切なユーザー

3. 適切なメッセージ

 

この3つさえ満たしていれば、まずマーケティングが

失敗することはありません。

逆に、この3つを抑えたマーケティングを遂行したうえで

商品、およびサービスが売れない場合、

それはその商品に問題がある可能性があります。

なので、商品開発をやり直すところから始めるべきです。

 

ということで、ベネッセという企業がいかにして

マーケティングを行っているかひとつずつ見ていきます。

 

 

◆適切なメッセージ◆

便宜上、メッセージのところから解説させてください。

 

おそらく読者の大部分の方が見た事あると思いますが、

進研ゼミ小学講座のマンガ見た事ありますよね?

 

ググったら出てきたので貼っておきます。

 


進研ゼミマンガ部|進研ゼミ中学講座|ベネッセコーポレーション

 

 

リンクは中学講座ですが、そこは今から述べる本質に

あまり影響ないので気にしなくて大丈夫です。

 

これなにがすごいかと言うと、"人を説得する公式"

基づいてストーリーが練り上げられています。

(神話の法則)

 

※ヒットした映画をいくつか検証しても、

多くの場合神話の法則に合致するケースが多いみたいです。

 

 

小学講座、中学講座など、年代によって多少ストーリーは

違いますが、全て以下のパターンに集約されます。

 

1. 平凡な主人公が成績に伸び悩んでおり、

モヤモヤしている

 

2. 主人公のライバルが登場、すでに進研ゼミをやっている

成績もよく、部活もよくできる

ようするにリア充キャラ

 

3. ライバル、もしくは第三者が出てきて

進研ゼミを主人公に勧める

主人公は受講し、成績が良くなっていき、

なぜか最後には部活とか恋愛までうまくいく。笑

 

 

ざっくりですがこんな感じです。

現状うまくいっていない主人公に消費者は

自身を投影することで、どんどん物語に引き込まれていきます。

 

そして、現状の不満を解消するソリューションとして

進研ゼミがあり、受講することで一歩先の世界、

つまりライバルと同じ水準、までいけますよ、

というストーリーです。

 

 

このストーリー構成は、論理よりももっと

深いところに刺さるメッセージとして脳に残るので、

ユーザーの反応率が通常の販促メッセージと比較したら

抜群に高いはずです。

 

よくポストに近所のスーパーの割引のチラシとかが

販促目的で入ってますが、あんなの読みますか?

ソッコーでゴミ箱行きです。

 

安いですよ→買いませんか?

 

こんなチープなメッセージで人は動きません。

 

 

一方、ベネッセのように神話の法則に則って

練られたメッセージは刺さります。

 

現状こんな不満がありますよね?(問題提起)

あなたの憧れているあの人は、これを使ってます(ソリューションの提供)

それを利用すると、こんな素晴らしい世界にいけます(未来を見せる)

おひとついかがですか?

 

ストーリーの中に出てくる主人公に

共感できた人は、多かれ少なかれ購入を検討します。

たとえ購入に至らなくとも、そのストーリーには

満足するのではないでしょうか。

 

ちなみに僕も小学生のときにこのメッセージに共感し、

母親に頼んで進研ゼミを申し込んでもらい、

一時期それで勉強していた一人です。

※続きませんでしたorz(笑)

 

 

小学生の時の自分の行動を大人になったいま振り返ってみると、

なぜ当時母親にまで直談判したのか分かるような気がします。

と同時に、ベネッセのマーケティングやっぱすごいなと。

 

 

マーケティングがうまくいっていない原因は、

もしかしたらメッセージの内容がつまらないかも

しれないので、心当たりがあれば見直してみてください。

 

あと、神話の法則は必読だと思います。

 

ということで今回は以上。

2回で終わらすつもりでしたが、

たぶん4回ぐらいまでいくと思います、すいません。笑